軽自動車の保管場所届出手続について

東京都府中市のなかみち行政書士事務所 行政書士の中道 健です。今回は、軽自動車の保管場所届出手続について、解説させていただきます。軽自動車の保管場所(車庫)に関しては、登録自動車(普通車)の車庫証明(自動車保管場所証明)手続と少し違う点があったりします。そういった点について、記載させていただこうと思いますので、最後までお読みいただけると幸いです。

軽自動車の保管場所届出が必要となる場合

はじめに、軽自動車の保管場所(車庫)の届出手続が必要になるのは、次の場合です。

  • 新車、中古車を新たに保有したとき
  • 保管場所(車庫)を変更したとき
  • 適用地域内に転居したとき

上記のうち、「適用地域内に転居したとき」とは、東京都内に、保管場所届出を必要としない「適用除外地域」があります。適用除外地域にお住まいだった方が、転居をしてそこが適用除外地域ではなかった場合に、以前は適用除外地域だったため、保管場所届出が必要なかったものの、転居先では、保管場所届出の手続が必要になるという場合です。

東京都内の軽自動車の保管場所届出の適用除外地域とされているのは、以下の地域です。

適用除外地域

福生市、武蔵村山市、羽村市、あきる野市、瑞穂町、日の出町、奥多摩町、大島町、八丈島町、桧原村、利島村、新島村、神津島村、三宅村、御蔵島村、青ヶ島村、小笠原村

例えば、福生市にお住まいだった方が昭島市に転居した場合、福生市は適用除外地域のため、保管場所届出は必要ありませんでしたが、昭島市は適用除外地域ではないので、転居後は保管場所届出が必要になるということになります。

登録自動車(普通車)との手続の違い

軽自動車の保管場所届出は、登録自動車(普通車)の保管場所証明(車庫証明)申請手続と次のような違いがあります。

軽自動車登録自動車(普通車)
手続を行うタイミング名義変更、住所変更の後に行う名義変更、住所変更の前提として行う。
運輸支局・検査登録事務所の手続の際に車庫証明書が必要になる
手続の形式届出申請
申請手数料(*令和7年4月1日以降変更あり)保管場所標章交付手数料(500円)のみ申請手数料(2,100円)+保管場所標章交付手数料(500円)

軽自動車の場合、保管場所届出は軽自動車検査協会にて名義変更や住所変更の手続を行った後に、管轄警察署に届出を行います。また、手数料は、保管場所標章交付手数料(500円)が必要となりますが、登録自動車(普通車)と異なり、申請手数料はかかりません。

*令和7年4月1日から自動車の保管場所の確保等に関する法律の一部を改正する法律が施行され、警視庁関係手数料条例が改定されます。保管場所標章は廃止されるため、保管場所標章交付手数料は、軽自動車・登録自動車(普通車)ともに必要なくなります。

保管場所届出手続の必要書類

軽自動車の保管場所届出に必要となる書類は、以下のとおりです。

保管場所届出時の必要書類

  • 自動車保管場所届出書
  • 保管場所標章交付申請書
  • 権原書面 ①車庫が自己所有の場合:保管場所使用権原疎明書面(自認書)②車庫が他人所有の場合:保管場所使用承諾証明書(記載事項が充足されていれば契約書の写しでも可)
  • 所在図及び配置図
  • 使用の本拠の位置が確認できるもの(印鑑証明書の写し、住民票の写し、運転免許証の写し、公共料金等の領収書、自動車検査証(軽自動車に限る)等など)
  • 代理人が申請をする場合は委任状

手数料について

軽自動車の保管場所届出届出にかかる手数料は、以下のとおりです。

① 標章交付手数料 500円

*当事務所にご依頼いただいた場合の報酬については、報酬一覧をご確認ください。実際の手続にあたっては、事前にお見積りをご提示の上、ご了解いただいたうえで、手続をすすめさせていただきます。

なお、登録自動車(普通車)との手続の違いのところでも記載したとおり、令和7年4月1日から「自動車の保管場所の確保等に関する法律の一部を改正する法律」が施行され、警視庁関係手数料条例が改定されます。施行後は、車庫証明申請等で交付していた保管場所標章(標章シール)が廃止されるため、標章交付手数料の支払いも必要なくなります。

おわりに

最後まで、お読みいただきありがとうございます。

本記事のご不明な点や、軽自動車の保管場所届出についてのご質問、お問い合わせ等ございましたら、以下のお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。

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中道健